比喩とは、直接的な表現ではなく、類似した事物に置き換えて表現する手段です。
ここでは、代表的な比喩表現をみていきます。
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直喩(明喩)
直喩とは、ある物事Aを述べるのに、他の物事Bを用いて形容すること。
例文は以下のようになります。
- 「あなたの足は大根のようだね」
- 「君ってAKBみたいで可愛いね」
- 「彼女は風のごとく去って行った」
直喩は決まった言葉がついている
直喩は、「~のよう」、「~みたい」、「~のごとく」など決まった表現を用いるのが特徴です。
一見して比喩表現とわかるので明喩とも呼ばれます。
例文のように直喩を用いるのは、物事をよりわかりやすくするためですね。
隠喩(メタファー)
直喩のような直接的な表現をしないのが隠喩です。
例文は以下のようになります。
- 「どうも臭うね」
- 「芸能に明るい」
- 「曇った表情」
本来は、結びつかない言葉をイコールで結ぶ
「曇った表情」のように本来は、表情は曇りませんね。そんな言葉を断言して結びつけるのが隠喩です。
隠喩を使うことで、抽象的なことを、より具体的に表すことができます。また読者にどことなく伝えることで、逆にインパクトをもたせることができます。
隠喩は英語で「メタファー metaphor」と言います。
提喩(シネクドキ―)
提喩とは、上位概念で下位概念を指したり、下位概念で上位概念を指したりすることです。
例文は以下のようになります。
- 「花見に行く」
- 「お茶でも飲みに行こう」
この場合の、「花」は上位概念で「桜」という下位概念を表しています。花なら何でもよいのではなく、この場合は桜を見に行くということになります。
「お茶」は下位概念で、「飲み物」という上位概念を表しています。実際にはお茶ではなく、コーヒーなどの他の飲みものを飲むということもありえるということです。
換喩(メトニミー)
換喩とは、あるものを隣接関係にある他のもので示すことである。
例文は以下のようになります。
- 今日の晩御飯は、鍋よ
- ゴッホよりラッセンが好き
この場合の「鍋」は鍋そのものを食べるのではなく、鍋料理のことですね。
「ゴッホよりラッセンが好き」と言えば、ラッセン本人が好きというのではなく彼の作品が好きということになります。
風喩(寓言法)
述べるたいことAを表面に表さず、例えのBだけを示して、その真意を推測させること。
例文は以下のようになります。
- カエルの子はカエル
- 花より団子
まとめ
いかがだったでしょうか。
色々な比喩表現を紹介してきましたが、直喩と隠喩は大事なのでもう一度おさらいしておきましょう。
直喩=「~のようだ」等を使って、例える方法
隠喩=決まった表現を用いず、例える方法
です。