スーダン現地NGO代表インタビュー②

コラム
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インタビュー①の続きとなります

た)
前回はNGOが行っているストリートチルドレン支援の活動について教えていただきありがとうございました。
今回も色々と質問をさせていただきますのでよろしくお願いします。個人的な質問になりますが、NGO以外にも仕事はされていますか。

ア)
本業は、ミュージシャンです。結婚式などのお祝いの場で演奏しています。

た)
結婚式と貧困支援じゃ180度違う活動ですね。

ア)
仕事では人の幸せの瞬間という明るい物に触れています。明るい部分ばかりを見ていると社会の暗い部分の輪郭がはっきりとしてきてミュージシャンの仕事に葛藤を抱えるようになりました。心のバランスを取るために支援の活動を始めたのかもしれません。

た)
裏を返せば、貧困問題の仕事だけに取り組まずどこかでバランスを取ったほうがいいということにもなりますね。団体のボランティアメンバーは大学生が主体となっていますね。

ア)
団体は基本的にSNSでメンバー集めています。SNSを使い慣れているのが若者ということもあるでしょう。また2019年の民主化革命以降参加希望者が増加しています。

た)
増加した理由はどう考えていますか

ア)
民主化を求めるデモを活発に行ったのは大学生を中心とした若者でした。勝ち取った民主化守るためにも、市民が社会活動に参加していくことが重要だと思っているでしょう。

た)
そうですね。私もナイル川洪水被害者支援活動の合間に大学生メンバーに参加した動機を聞いてみました。すると、政府に頼らずに自分たちの力で問題を解決して行くことで勝ち取った自由を守ることができる。小さな活動でもやり続けることが大切だと話してくれました。私はその言葉と行動に心を打たれました。

ア)
30年独裁が続いていましたから、若者は生まれたときから不自由を感じながら独裁体勢下で生きてきました。彼ら一人一人の動きで社会を変革できたことはスーダン歴史上で非常に大きな出来事だったと思います。

た)
勇敢なスーダンの人々を尊敬しています。それでは次に9月に起きたナイル川洪水支援の話をしましょう。アルファーティヒさんは現場ではずっと被災者に聞き取りを行っていますが、どんなことを聞いているのでしょうか

ア)
基本的に今何に困っていて、どう対処しているか、どんなことができていないかについて慎重に聞き取りをしています。現場のニーズはどんどん変わっていくからです。

た)
そうですね。私もイエメンから届いた物資の搬入作業を手伝いました。ただこれらの物資が継続的に来るのかどうかは誰も知りませんよね。

ア)
物資は外国から届くものが多いですから継続性は疑問ですね。物資を置いて写真を撮ったらすぐに帰ってしまいます。

た)
奴らは写真が撮りたいだけでここに来たと悪いイメージを抱いている人の声を聞きました。物資を届けるだけが支援ではないのだなと感じましたね。避難所の子どもたちと遊んだり、お話をするだけでも精神的にサポートできているのだなと。

ア)
ただ、聞き取りを丁寧にやると支援したほうがいいのか、しないほうがいいのかどうかの線引きが難しくなります。
一方には与えて、もう一方には与えないことになると不公平感を与えてしまう。

た)
先日行った車椅子の寄贈も当てはまりますね。

ア)
一人は片足を切断していて自力歩行ができない、もう一人は踵が欠損しているが松葉杖とつま先歩きで何とか歩ける人がいました。本当はどちらも車椅子があったほうが生活が楽になりますが、予算上1つしか買えませんでした。この件に関しては後から考えると失敗だったかなとも思えます。

sdr

た)
支援の線引きの難しさを感じましたね。でもそこが我々の仕事でもありますね。
今、避難先は学校を使用していますが、学校が再開した後の予定は決まっているんでしょうか。

ア)
経済状況が悪く、家の再建ができる人は多くありません。なので、親族を頼るか仮のテント暮らしになってしまうと思います。

た)
テント暮らしでは水道や電気に簡単にアプローチできないので生活の質がガクッと落ちますね。

ア)
特に幼い子どもや障害をもっている人、高齢者などは負担が大きすぎます。

た)
そうなると長期的な支援が必要となりますね。

ア)
そうなりますね。とにかく一歩ずつやっていくしかありません。

た)
長期的な活動を継続していきましょう。それでは最後に日本のみなさんにメッセージがあればお願いします。

ア)
私たちは小さなNGO団体です。でも困った人を見捨てずに支えるという活動を続けていきます。そしてその輪を広げていきたいと考えています。応援よろしくお願いします。

た)
アルファーティヒさん、今回もありがとうございました。

ア)
こちらこそありがとうございました