イスラム教におけるリバー・利子・利息の概念はむずかしくない!

イスラム教

イスラム教での財産規定は大きく分けて3つあります。

  • 公正
    売買取引が公正であること
  • 好意
    サダカ(施し)
  • 不正
    リバー(利子)やそれに準ずること

この3つに関する規定です。今回はこの中の財産の不正について書いていこうと思います。

リバー(利子)とは、売買取引における利益の増加のことをいいます。

クルアーンにみるリバーの禁止

イスラム=神に絶対帰依するものでしたね。クルアーンは神からの直接の言葉であり、イスラム教徒はクルアーンに従って生活をします。クルアーンの中で、リバーがどう書かれているのかみてみましょう。

275. 利息を貪る者は,悪魔にとりつかれて倒れたものがするような起き方しか出来ないであろう。それはかれらが「商売は利息をとるようなものだ。」と言うからである。しかしアッラーは,商売を許し,利息(高利)を禁じておられる。それで主から訓戒が下った後,止める者は,過去のことは許されよう。かれのことは,アッラー(の御手の中)にある。だが(その非を)繰り返す者は,業火の住人で,かれらは永遠にその中に住むのである。 276. アッラーは,利息(への恩恵)を消滅し,施し〔サダカ〕には(恩恵を)増加して下される。アッラーは忘恩な罪深い者を愛されない。 277. 本当に信仰して善行に励み,礼拝の務めを守り,定めの喜捨をなす者は,主の報奨を与えられ,恐れもなく憂いもない。 278. あなたがた信仰する者よ,(真の)信者ならばアッラーを畏れ,利息の残額を帳消しにしなさい。クルアーン第二章 雌牛章275~278節

クルアーンではこのように、リバーを貪るものへの警告を発しています。

ハディースにみるリバーの禁止

ハディースは、ムハンマド(彼の上に祝福と平安あれ)の言行録でしたね。クルアーンと同じように重要な書物です。
そのハディースのなかにもリバーに関する記述があります。

ジャービル(彼の上にアッラーのご満悦あれ)は言いました。「アッラーの使途ムハンマド(彼の上に祝福と平安あれ)はリバーを貪るものとそれを利用する者、またその筆記者と2人の証人を呪われました。そしてこういったのです”それらは皆同罪である”」ムスリムの伝承
アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)によれば、預言者は言いました。「7つの大罪を避けよ。」(教友たちは)言いました。「アッラーの使徒よ、それはなんのことですか。」すると預言者は言いました。「アッラーに対するシルク、リバーを貪ること、孤児の財産に不当に手を付けること、戦場からの逃亡、無実なムフサンの婦人の貞節に関する名誉棄損。」アル=ブハーリーとムスリムの伝承

このようにハディースの中でも、リバーを貪るものへの警告が見て取れます。

リバーの害悪をまとめ

リバーの害悪をまとめると以下のようになります。

  • 人々の間に敵意や憎悪が生じること
  • 貧者の財を出しにして、財を増大化させる
  • 困窮者に対して不正を行う
  • 富者の貧者に対する抑圧
  • サダカや善行を妨害すること
  • 利己主義による心の硬化と吝嗇による、人間に対する同情心の消失
  • 精神的重圧
  • 金銭崇拝主義

闇金ウシジマくんのような状況は望まれるものではないのです。

リバーの種類

遅延のリバー

支払いの遅延を理由に余分な料金を要求することです。
日本における借金は、遅延のリバーとなります
さらに、日本の第二種奨学金制度も該当します。日本の奨学金は、返済を遅延したことに利息を付け、余分に返済を迫っています。これはイスラムでは禁止事項に該当します。

過分のリバー

同種の貨幣や作物などの取引き品を、量や質が不均等な状態で取引することです。

貸与に関するリバー

貸与に利益を課したり、良い条件を義務付けたりすることです。
善意の贈り物などはこれに該当しません。あくまで契約を迫るということです。

銀行の利子について

銀行が貸し付ける際の利子、預金につく利息などはリバーとなり禁止されています。
もし利息を受け取ってしまった場合は放棄することが義務付けられています。

イスラム教徒は、イスラム銀行がベストですが、日本ではそうはいきませんね。
給料も銀行振り込みですから、日本の銀行口座を開設しなければなりません。
日本の銀行には無利息口座が開設できますので、それを利用しましょう。

また、リバーによって営利活動をしている企業で働くことが禁止されています。
つまりイスラム教徒が日本の銀行や保険業で働くことはできません。

リバーの放棄方法

リバーを受け取ることは重罪となっていますが、リバーを受け取ってしまうことも考えられますね。
その場合の放棄方法は2つあります。

  • リバーが、まだ取得していない債務の形で他人に課せられている状態の場合は、元金だけを受け取ってリバー分は受け取らないようにします
  • リバーが既に手元にある場合、リバーを返金したり自分で利用してはいけません。受け取ってしまったリバーは施しに用いたり、公共の利益になる事業に用いるようにします。

純金積み立ては?

金などの資産性のあるものを資産として購入し、価格が上昇した時に売るなどの取引きは、保有している段階では利息等の利益を生み出しませんのでリバー取引に当てはまりません。
なので利益目的の取引を行っても構わないことになっています。

両替は?

金などと同等に扱われます。そのため、貨幣を保有し違う貨幣に交換した時の為替レートの差はリバーになりません。
FX等の取引きは、スワップポイントを受け取らなければ可能です。しかし、レバレッジをかけることはギャンブル性があるため、その問題に引っかかることがあります。
スワップフリー口座かつレバレッジ1倍の場合は、問題なくFX取引ができるものだと思っています。(宗派によって考え方が違うのでかならず確認してください。)
※宗派によって売買は手渡しのみだと考える宗派があります。

まとめ

これまでリバーについてみてきましたが、いかがだったでしょうか。
イスラム教徒としては、リバーは求めない、受け取らない。もし受け取ってしまったら公共のためになるように使って自分のために使わないようにしましょう。