日本人にとってイスラーム教は非常に戒律の厳しい宗教だという認識があります。
しかし、それは本当でしょうか。
私がイスラムに改宗したと聞いた知人のほとんどが
「お祈りを一日五回やるのは大変でしょ」
「断食とか無理」
「とんかつ食べられないの可哀そう」
「テロリストになったのか」
などなどマイナスイメージばかりをぶつけてきます。日本では宗教について学ぶ機会があまりありませんので、マスコミが作ったイスラーム=悪という印象に操作されやすいのも仕方のないことです。
私自身も改宗する前はイスラム教は厳格で決まりが多く大変な宗教だというイメージがありましたが、実際にイスラム教に改宗した後はイスラーム教に対するイメージが大きく変わりました。
イスラムは神と個人との約束
イスラームは、聖と俗というものが区別されていません。神様は人間の生活場面において最善な方法を私たちに教えてくれたため、生活=信仰行為となります。他人の目に触れることがない行為も信仰の一部となることになります。
では、だれもみていないからといって悪いことをしたり、決められたことを破って何をしても大丈夫ということになるのでしょうか?
もちろんそんなことはありません。なぜなら神様は人間の行ったことだけでなく頭の中で考えていたことさえもすべて知っているからです。
日本でも、「お天道様はみている。」という言葉がありますね。この言葉に近い感じです。
イスラーム教徒は心の中でさえ神様は見抜いているということを意識して生きています。
なのでイスラーム教徒は隠れて悪いことをするという意識はほとんどの人が持っていません。絶対的な存在がいつでもみていて、そしてその全てが死後、最後の審判で問われる事になります。
もちろん人間は完璧な存在ではないので、神に背いて悪いことをしてしまうこともあります。そんな時でも心のどこかに、神に背いている意識があり、行動に歯止めをかけてくれるのです。
死後に人生全てが神の天秤にかけられます。天国にいくのか、地獄に行くのかをきめることができるのは神様だけです。
だから、決まりを破っている人に対して他の人は強要しません。あとあと地獄に行くのはその人本人ですから。
悪いことをしたらすぐ地獄行きになるのか
神様は非常に寛大です。
罪を犯したとしても悔い改め、二度と同じ過ちを犯さなければ神は天国への門を閉ざしません。
なので、イスラム教徒のなかには神は寛大だからちょっとくらい間違っても大丈夫だという人もいます。
若者は結構適当にやっています。
人生の終わりが近づいた年配の方は熱心な人が多くなる印象があります。
大きな罪になることもある
神は寛大でお許しになられますが、次の7つは大罪となります。
①アッラーを否定する
②魔女となる
魔術を使うことは超自然なことで、神を冒涜することになります。
魔術を掛けられたら相談する公の窓口があり、信憑性がある場合には調査が行われます。魔術を使った人は死刑になる可能性もあります。
③罪がない人を殺す
人間を含めこの世にあるすべては神によって作られています。神の被造物である人間を身勝手に殺すことは神の決定に反することとなります。
しかし、正当な理由がある場合は別です。
④利子をとる
貸したお金に利子をつけて返済をさせてはいけません。
働かずにお金を設けることは罪深いとされています。
⑤孤児のお金を取ること
イスラム教は弱者にやさしくすることを勧めています。よって孤児は守られなければな
りません。
⑥戦いの場から逃げる
イスラームでは戦いは奨励されていないが、イスラームを守るための戦いは義務となります。正当な理由がない限りその義務から逃げてはなりません。
⑦女性が夫以外の男性と一晩を共にする&妬みから第三者がそれをみたと嘘の情報を流す
イスラームではなにより家族が大切である。家族の仲を乱すようなことはしてはなりません。
これら、7つは大罪となります。
意外と楽なイスラム教
一日五回の礼拝と、してはいけないことを守っていれば基本的にokとなります。
間違っても悔い改めたら許されますが、悔い改めたら許されるからという意識でもって悪事を働けば神様はすべてお見通しです。